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 真言宗豊山派 
 薬師如来 
 781-03 高知吾川郡春野町秋山 
 0888-94-2234 
 高知駅からバス春野役場前下車700m 

縁起

 敏達天皇の6年(577)四天王寺建 立のため百済王によってつかわさ れた仏師や画工達が務めを終えて 帰国する途中、暴風雨にあって秋 山の港へ寄りました。仏師達は航 海の安全を祈って薬師如来像を彫 刻し、本尾山の頂に安置して無事 帰国することができました。これ がこのお寺の始まりで、その後弘 法大師がその薬師如来を本尊とし て堂宇を建立し唐から持ち帰った 五穀の種をまかれましたので種間 寺と名づけ、第34番の霊場に定め られました。  地元では本尊を"安産の薬師さん "の愛称で信仰され、妊婦が柄杓を 持ってお詣りするとお寺ではその 底をぬいて3日間祈祷して渡しま す。そして妊婦が安産すると柄杓 を観音堂へ納めるならわしがあり ます。  天暦年間(947‐957)に村上天皇 は藤原信家を勅使として「種間」 の額をご下賜されました。  感激した信家は大般若経600巷を 写経することを誓いましたが、役 人に書かせて納めた処文字は消え て白紙になっていたと伝えられて います。この白紙のお経は冷泉天 皇の時宮中へ納められました。

風景

 種間寺の堂塔は、周囲の田園風 景に美しい色どりを添えていま す。  境内には多くの樹木が茂り、本 堂へ伸びる参道の右側には地蔵 堂、庫裏、大師堂が軒を連ね、正 面本堂の左手子安観音堂には底を 抜いたヒシャクが奉納されていま す。また土塀に沿って1m程の石の 地蔵様が並んで参詣者を迎えてく れます。