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 真言宗醍醐派 
 地蔵菩薩 
 794 愛媛県今治市小泉 
 0898-22-5959 
 予讃線今治駅から3km 

縁起

弘仁6年(815)弘法大師がこの地 へ止まられたとき、丁度梅雨のた め蒼社川が氾濫して農民たちは苦 しんでいました。大師は早速村人 たちを集めて頑丈な堤防を築か せ、完成すると川原に壇を襲いて 加持の秘法を修められました。す ると満願の日に空中に地蔵菩薩が 現われましたので、大師は早速地 蔵菩薩像を刻み、堂宇を建ててそ こへ本尊として安置し、延命地蔵 経の中の"女人泰産"から名をとっ て泰山寺と名づけ、第56番の霊場 に定められました。その折秘法を 修められたところに松を植え"忘れ ずの松"と名づけました。 その後、天長元年(824)には淳和 天皇の勅願所となり、七堂伽藍を 整えて10坊を持つ大寺となりまし たが、たびたびの兵火によって、 その規模は段々小さくなり、金輪 山の山上からふもとの現在地へ移 築されました。  かつてあった10坊も今は1坊も 残っておらず、お寺の近くに阿弥 陀寺、十輪寺などの地名だけが 残っています。  お寺では巡拝者向けの機関紙 「同行新門」を月3回発行し、読者 は全国にまたがっています。

風景

 今治市の郊外・田圃の中に高く 石垣を組み白い塀をめぐらせて台 地に泰山寺は建っています。  石垣を上り、境内に入るとすぐ 左に鐘楼、向い合って庫裏、正面 奥に本堂と大師堂が並んで建って います。  境内の鐘楼の傍には3代目といわ れる大師お手植えの"忘れすの松" が見えます。