仕上げ

 

  

2,3ヶ月乾燥させた後に仮張りから外し、掛けかえの時と同じように表具用の数珠で裏ずりの処理を施します。

 

     

そして、仮張り代を取り除く作業をします。ヘラで型をつけ、剃刀で削ぎ落とし、竹筒で耳を伸ばし、鋏で毛羽立ちを取ります。

    

そして、次に下軸を着けます。総裏の時に着けた軸袋を開き、軸の出、軸の向きを確認して、硬糊で接着します。

 

   

軸を表木ともいいます。硬糊で接着しますが、上軸は掛け軸を巻く時などに目に付く所ですから、アイロンを使い丁寧に仕上げます。

 

  

上軸下軸を着けた後、風帯を取り付けます。風帯は糸で取り付け、取り付けた後、掛け軸を収納する時に風帯のまとまりを良くするために型をつけておきます。

 

  

風帯を着けた後、鐶を打ち、紐を鐶にくくりつけて、掛け軸に巻きつける為の紐を縫い付けて、最後に紐の切り口に糊止めをします。

 

以上で完成ですが、しばらくは掛かり等の様子をみる掛かり慣らしを行いその後、お客様の手許に御納め致します。