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 真言宗智山派 
 手観世音菩薩 
 781-41 高知県南国市国分五四六 
 0888-62-0055 
 土讃後免駅から3km余 

縁起

 このお寺は聖武天皇が国ごとに 国分寺、国分尼寺を建立したお り、土佐の国分寺として天平11年 (739)行基菩薩により開基した寺 で、本尊の千手観音像を始め脇侍 の不動明王、毘沙門天ともに行基 菩薩の作といわれます。後に弘法 大師42才の折、この寺を訪れて"星 供の秘法"を修め第29番の霊場に定 められました。金堂は永緑元年、 長曽我部公によって寄進されたと 伝えられます。  紀貫之は国司としてこの地で5年 間過ごし、有名な『土佐日記』を 記されました。

風景

 国分寺の近くを流れる物部川の 下流一帯の田園は、土と気候とに 恵まれ、特に山内藩の開拓によっ て昔から米の二期作が盛んです。 近くにある後免は物資の集散地と して栄えましたが地域の発展をは かるため諸税を免除したので御免 と呼ばれ、のちに後免に変ったと いわれます。  後免の町から北へ、田圃道をし ばらく行くと二層の堂々たる山門 があります、承応2年(1558)当時 の藩主山内公の寄進といわれ、上 層の梵鐘は天平11年(739)の創建 で高さ60cm、重さ220Kgあり、国の 重要文化財に指定されています。  お寺の周囲はさまざまな樹木が 生い茂り、門をくぐると参道正面 に柿葺、寄せ棟造りの金堂が天平 時代の優雅な姿を見せ、本堂手前 左に開山堂、右手に庫裏があり、 本堂の左に大師堂が並んでいま す。境内は閑静なたたづまいの中 にも歴史の重みを感じさせます。