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 真言宗高野派 
 千手観音菩薩 
 771-16徳島県阿波郡市場町切幡 
 0883-36-6-3010 
 徳島線西麻植駅から約6km 

縁起

 弘法大師がこの地に巡って 来ると、ある貧しい家に1人の乙女 がはたを織っていました。大師は その家に立ち寄って「今日は7日の 結願の日にあたるが、身に付けて いるものが汚れているので布を頂 きたい」と頼むと、娘は気持よく 今まで織っていた布を惜しげもな く鋏で切って大師に差出しまし た。大師は娘が「父母の菩提を弔 うために観音様がぜひほしい」と いうのを間いて、その家に留まっ て千手観音像を刻みました。  そして娘を得度させてこの地に お堂を建て、観音様を安置しまし た。  やがて娘は即身成仏して観音様 の化身となったと伝えられます。  境内にはその伝説による、鋏と 布を持った"はた切り観音"の像が 建っています。96.3.5  大師はこの地に堂宇を建立し て、得度山・切幡寺と号して第10 番の札所と定めました。  本堂には南向きに本尊の千手観 音像と北向きに女人即身成仏の観 音像と2体安置してあります。

風景

 9番札所までは割合と楽なお遍路 道でしたが、このお寺は10番の区 切リにふさわしく、かなり急な坂 道の続く高い山の上にあります。 朱塗りの山門をくぐってからも 330段の急な石段が続き、石段をの ぼりつめたところに風格ある本 堂、右に大師堂、左手の方丈に納 経所があります。本堂左がら石段 を上ると不動堂、その奥に徳川2代 将軍秀忠が堺から移築した、形の 変った多宝塔があり、県の文化財 に指定されています。