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 真言宗御室派 
 千手観音菩薩 
 779-31 徳島県徳島市国府町観音寺 
 0886-42-2375 
 徳島線府中駅から西へ1km 

縁起

 観音寺は聖武天皇の勅願寺とし て天平13年(741)に創建されたと 伝えられる古いお寺です。 のちに弘仁7年(816)弘法大師が この寺に立ち寄られ、本尊に等身 大の千手観音菩薩像を、脇侍に不 動明王と毘沙門天像を刻まれてそ れぞれ安重し、光輝山・観音寺と 号して第16番霊場に定められまし た。  戦国時代に入ると、この寺も他 の阿波の主な寺同様に長曽我乱軍 の兵火によって荒廃しました。ふ りかえって見ると1番札所から始 まって、大半の札所が長曽我部軍 によって大きな災害を受けていま す。近畿における織田信長同様、 寺院にとっては大いなる仏敵とい えます。  万治2年(1659)お寺は宥応法師 によって本堂が再建されました。  また領主の蜂須賀公は信仰心厚 く、現在の堂宇は公による再建と いわれます。寺宝として大師御筆 といわれる光明真言の印版があり ます。

風景

 国府町の商店や民家が建ち並ぶ 通りに面して、二層の堂々たる鐘 楼門がそびえ、門の両則には寄進 者の金額と名前を書いた大正年間 の石柱が塀のように建ち並んでい ます。門をくぐると正面が本堂 で、狭い境内の右手に大師堂、左 手に庫裏があり、その中に納経所 があります。  鐘楼門の鐘楼も戦時中に供出し たままで、いまはその音を聞くこ ともできません。  四国88力所中、同名の観音寺は 69番、香川県観音寺市にありま す。