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 真言律宗 
 薬師瑠璃光如来 
 794 愛媛県今治市国分 
 0898-48-0533 
 予讃線伊予桜井駅から2km 

縁起

 天平13年(741)聖武天皇の勅願 によって、行基菩薩が伊予の国分 寺として創建しました。当時のお 寺は現在の境内の近くで、その石 段下から100m程のところに往時の 隆盛をしのばせる七重塔の礎石が 13個程雑草の中に眠っていて、国 の史跡に指定されています。当時 の寺域は8丁歩に及ぶ広大なもの で、他の国分寺に比べてもとくに 壮大であったいわれます。  その後、智法大師が3代目の住職 のとき、当寺を訪れた弘法大師は しばらく止まられ、五大明王の画 像一幅を書き残して第59番目の霊 場に定められました。また大師の 弟子の親如法親皇もこの地に滞在 して法華経の1部を書写されたこと が記録に残っています。  その後、寺運は栄えましたが藤 原純友の乱、源平の戦火につづい て天正12年(1584)には長曽我部軍 の兵火にかがり、堂塔はことごと く焼失して小庵だけの寺になりま したが、恵光上人が寛政元年 (1789)に金堂を再建しましたこれ が現在の本堂です。寺宝としては 国分寺文書・弘法大師画像など80 点が保管されています。境内には 聖武天皇ゆかりの"天皇の松"があ ります。

風景

 国分寺は伊予の国府跡に当る瀬 戸内海に近い平地に建っていま す。  石段を上って境内に入ると正面 奥に本堂、右手に大師堂、左手に 金比羅堂、その一段下ったところ に庫裏がそれぞれ堂々たる構えを 見せています。