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 真言宗善通寺派 
 薬師如来 
 768-01 香川県三豊郡山本町辻 
 0875-63-2706 
 予讃線観音寺駅から9km 

縁起

 弘仁13年(822)嵯峨天皇の勅願 により、弘法大師が薬師如来像を 自から刻まれ、堂宇を建立して本 尊として安置したのが始めといわ れます。  このお寺はその後真言宗と天台 宗の二宗派によって管理され、真 言24坊、天台12坊を持っていまし た。現在でもその名残りとして本 坊の左右に真言、天台の大師堂が ある珍しいお寺です。  その後寺運も大いに栄えました が天正年間(1573‐92)長曽我部軍 の兵火によって本堂以外の堂宇は すべて焼失しました。現在の建物 はその後の再建です。  このお寺のご本尊は秘仏で、61 年ごとに開帳されます。  寺宝としては、いまから600年ほ ど前に藤原経朝が奉納したといわ れる「大興寺」の遍額がありま す。

風景

 地元の人から小松尾寺と呼ばれ る大興寺は、讃岐平野の田圃の中 にある丘の上に建っています。  単層の山門をくぐって石段を上 ると、その途中に弘法大師が種を 蒔いたといわれる樹齢1,200年、高 さ20mを越すカヤ、クスノキの巨木 があり、共に天然記念物に指定さ れています。石段を上りきると境 内の右手に鐘楼、正面に四柱造り の本堂が建ち、その左手に大師 堂、右手には天台堂があり、お堂 の近くに天台大師の立像がありま す。因みに天台大師とは中国、随 の時代の高僧で天台宗の宗祖であ ります。