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 真言宗善通寺派 
 十一面観世音菩薩 
 769-21 香川県大川郡志度 
 0878-94-0028 
 高徳線志度駅から600m 

縁起

 推古天皇の33年(625)観音菩薩の 化身といわれる仏師が漂流して来 た霊木で十一面観音像を刻み、お 堂を建てたのが始まりといわれま す。のち弘法大師が弘仁年間(9世 紀始め)この寺に止まり第86番の霊 場に定められました。  お寺には次のような伝説があり ます。藤原不比等が唐の皇帝の妃 となっている妹から賜られた宝珠 を志度浦の竜神に奪われ、それを 取り返す為当地へ来た不比等は漁 師の娘と夫婦となり一子房前をも うけました。妻は命をすてて宝珠 を取り返したので不比等はその菩 提を弔うため5間4面のお堂を建て 志度道場と名付けました。持統天 皇8年(649)房前は行基菩薩と共に この寺を訪れて堂宇を整備し、寺 号を志度寺と改めました。

風景

 志度寺は水の美しい志度湾のほ とりに建っています。  単層ながらどっしりとした構え の山門をくぐると、境内は広々と して左手に昭和50年に完成した、 高さ33mの五重塔が堂々とそびえて います。  山門は三つ棟木という珍しい工 法で寛文10年(1670)藩主松平公建 立といわれ、日本三大名門の1つに 入っています。本堂の横に大師堂 が並び、横に庫裏、宝物館等が建 ち、本堂左の方の古い石塔は、海 女の伝説の墓と伝えられていま す。  町中にあるこのお寺の境内には 鳩のむらがる中に近所の人々の不 断着の姿が見られ、庶民のお寺と いう感を深くします。