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 真言宗高野派 
 薬師如来 
 771-13 徳島県板野郡上板町 
 0886-94-2046 
 徳島線牛島駅から約5km 

縁起

 弘仁6年(815)弘法大師の開基 で、現在地より2kmほど6奥の谷間 から、鉄錆色の熱湯が湧き出て、 その湯は諸病に特効があるといわ れました。行脚中の大師はこの地 を薬師如来と因縁浅からぬ地であ ると、薬師如来像を刻んで本尊と し、堂宇を建立して、温泉山・安 楽寺と号し、第6番の霊場に定めま した。  温泉の湧くお寺として親しまれ たこのお寺も、万治年間(1568一 60)長曽我部軍の兵火に焼かれまし たが、その後同じ長曽我部氏に よって現在の地に再建されまし た。その後温泉はいつの間にか枯 れてしまいました。

風景

 山門(鐘楼門)をくぐると、正 面銅葺き鉄筋コンクリート造りの 立派な本堂があります。昭和32年 の火で本堂を焼失しましたが、そ の後住職たちの努力により再建さ れたもので、このように不燃性の 建物に変られました。本堂の隣り には極彩色の万霊堂があり、その 右手の大師堂は焼け残ったもの で、万治4年(1661)の建造といわれ ています。大師堂横の方丈(客 殿)はカヤ葺きで、昔ながらの煙 出しが付いています。  本堂の前に"逆松"という老木が りますが、伝説によると、大師が 修業中あやまって猟師の矢の的に されましたが、松がその矢を受け て助かりました。猟師が手負いの 猪と間違えたのですが、大師は修 法のご利益で命拾いをしたもの と、猟師に松を掘り起させ、根を 上にして植えさせたのが根づいた ものといわれます。