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 真言宗豊山派 
 薬師如来 
 781-71 高知県室戸市室戸元崎山 
 08872-2-0378 
 県交バス・土電バス元橋から2km 

縁起

 弘法大師が若い頃修業をされた ところで、のち大同2年(807)勅 願によって大師の手で薬師如来を 彫刻し、堂宇を建立したところ、 そのお堂が完成すると如来自から がその扉を開いて堂内に入り、鎮 坐されたと伝えられます。開基以 来1千数面年間一度も人の目に触れ たことのない秘仏です。大師はお 寺を金剛頂寺と号し第26番の霊場 に定められました。全盛時代は寺 運も大いに栄え、歴代藩主の厚い 庇護を受け七伽藍も整い、寺領 3500を有する大寺でした。しかし 火災などの災害が続いて、ほとん どの堂塔を失い、大師堂のほかは すべて明治以降の再建になりま す。

風景

 海岸づたいの道を北へ、田園の 中を通りぬけると雑木の茂る坂道 になり、その先に金剛頂寺の山門 があります。このお寺は24番の東 寺に対して西寺と呼んでいます。  山門をくぐると左に大師堂、右 に鐘楼があり、正面石段を上った ところに新しい堂々たる本堂があ ります。  本堂前を左に入ると霊宝館があ り、中には重要文化財その他170点 程の寺宝が保存されています。  また境内にはお寺の檀家の1人で 太洋漁業の取締役をしておられた し泉井守一さんが、一代で8万頭の 鯨を捕獲した記念と、その霊を慰 めるため寄進した「鯨昌館」があ り、館内には昔からの捕鯨用具や 鯨に関するさまざまな品が陳列さ れています。  また鯨の霊を供養する石碑も 建っています。