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 真言宗豊山派 
 十一面観世音菩薩 
 788-01 高知県南国市十市三〇八四 
 0888-65-8430 
 高知駅から土電バス峰寺下車600m 

縁起

 行基菩薩がこの地を訪れ、海上 安全を祈ってお堂を建てたのが始 まりで、その後弘法大師が大同2年 (807)この地に止まって十一面観 音像を刻んで安置し、この山が印 度の霊場補陀洛山に似て八葉の蓮 台の形をしているところから、山 号を八葉山と号し、行基が開いた 峰の寺というところから禅師峰寺 と名付け、第32番の霊場に定めら れました。  ご本尊は山内一豊公が浦戸を出 港の時必らすこの観音様に海上の 安全を祈願したところから船魂の 観音とよ呼ばれています。

風景

 南国市十市の高い山の上にある こぢんまりとまとまったこの寺 は、地元では"峰寺"と呼んでいま す。  車を降りて急な坂道をあえぎあ えぎ登ると山門があります。  この門の仁王様は、鎌倉時代の 仏師定明の作といわれ、国の重要 文化財に指定されています。  門をくぐって境内に入ると参道 の両側にはさまざまな形をした巨 岩が立ち並び、樹木が茂って特異 な風情があります。  山門の右手に庫裏があります が、その庭園にもすばらしい石組 があり興をそそります。  参道を進むと子安地蔵、さらに 奥に本堂、その左手に大師堂があ ります。本堂前の岩の間に俳人芭 蕉の、  木枯らしに岩吹き尖がる杉間か なの句碑がみえます。  境内からの眺めは雄大で、月の 名所桂浜は美しい弧を描き、その 向うにはてしない太平洋が望めま す。