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 真言宗豊山派 
 十一面観世音菩薩 
 791-12 愛媛県上浮穴郡久万町 
 0892-2-0044 
 松山駅からバス久万中学校前から1km 

縁起

 大宝元年(701)百済の僧が渡来し て、この地にお堂を建て奉持した 十一面観世音像を安重したのが始 まりといわれます。  弘仁年間(810‐24)弘法大師が このお寺をたずねられて堂塔を整 え、開創された年号をとって大宝 寺と号し、第44番の霊場に定めら れました。  その後保元年間(1156‐58)には 後白河法皇がこのお寺へ病気平癒 を祈願されて全快しましたので伽 藍を再建し、帝の妹宮をこのお寺 の住職とし下向されています。こ の妹宮は当寺でなくなられたの で、ご遺体は寺中に埋葬し堂宇と 五輪塔を建てて「姫宮の陵権現」 として参道横にまつられていま す。その後寺運も栄え、山内には 48坊が建ちましたが天正年間、 (1573‐92〕長曽我部軍の兵火で 伽藍は焼失し、松山藩の寄進に よって再建されました。宝暦元年 (1741)の飢饉は久万の百姓3000人 が一揆を起こし藩主に抵抗しまし たが、時の住職の説得によって一 人の断罪者もなく帰順させまし た。  明治7年大火によって堂塔を失い ましたが、その後、本堂、大師堂 その他のお堂が再建されました。

風景

 高台にある大宝寺の門前町、久 万町の町並みを抜けて、杉の老木 が茂る参道に入ると昼なお暗く、 その先にどっしりとした山門が見 えます。  門をくぐると左手に庫裏があ り、さらに石段を上りつめると境 内には本堂、大師堂、護摩堂が並 んでいま す。