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 真言宗御室派 
 十一面観音菩薩 
 762 香川県坂出市西庄町字天皇 
 0877-46-350 
 予讃線八十場駅から100m 

縁起

 日本武尊は勅を奉じてこの前の 海で悪魚を退治しましたが、尊を 始め88人の部下は魚の毒に当って 倒れました。この時横潮明神がお 寺近くの泉水を汲んで飲ませたと ころ、全員元気になりましたの で、この泉を"八十場の泉"という ようになりました。  弘仁年間弘法大師がこの地を訪 れたところ霊感を受けたので八十 場の泉で得た霊木で十一面観音、 愛染明王、阿弥陀如来の三尊像を 刻み堂宇を建立して金華山摩尼珠 院と名付け、第79番目の霊場に定 められました。  保元の乱(1158)に敗れた崇徳上 皇は讃岐国に流され、長寛2年 (1164)46才で崩御されましたが、 都から指示を仰くまで20日間柩を 八十場の泉にしたして完全に保た れ、都によって白峰寺へ葬られま した。  後嵯峨天皇の御代に崇徳上皇の 霊を慰めるため、八十場の泉を少 し登ったところに白峰宮を創建し て摩尼珠院はその境内に移して別 当寺とし寺号を天皇寺と改め第79 番の霊場に定められました。その 後お寺は興亡をくり返し明も初年 には一時廃寺となりましたが、そ の後再興されて末寺の高照院を合 併して以後高照院と改めました。

風景

 お寺は金山のふもと崇徳上皇を まつる白峰神社と同居していま す。参道を上ると赤い鳥居をく ぐった正面に神殿があり、高照院 は山門もなく境内の左隅に本堂と 大師堂と鐘楼が肩をよせ合って 建っています。右の中門をくぐっ たところが庫裏で、その中に納経 所があります。